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食事を楽しむ上で気になるのが食材の安全性。中でも刺身や寿司といった生魚料理を楽しむ際、
念頭に置いておきたいのがアニサキス問題です。
回転寿司やスーパーで手軽に楽しむことができる生魚料理ですが、
その中には時折アニサキスが含まれるケースもあり、その存在が食事の楽しみを阻んでいる人も少なくないでしょう。
本記事では、そんなアニサキスについて、特にスーパーや回転寿司で購入した魚に含まれる可能性、
その確率、そしてアニサキスの見分け方を徹底解説します。食事を心から楽しむための知識として、
ぜひご一読いただければ幸いです。
スーパーや寿司店の魚のアニサキスの確率は?
食材の安全性について考えるとき、アニサキスの存在が気になることでしょう。
スーパーや寿司店で手に入れる魚に含まれるアニサキスの確率については、
店舗の取り扱い方や魚の種類により異なります。
まず、大規模チェーンのスーパーや寿司店では、大量に入荷された魚を冷凍保存していることが多く、
アニサキスは冷凍により死滅します。
そのため、これらの店舗ではアニサキスに当たる確率は低くなる傾向にあります。
一方で、高級店や水揚げ港近辺の店では、新鮮な魚がそのまま提供されることが多いです。
新鮮な魚には元気なアニサキスも含まれている可能性があり、結果として当たる確率が高くなります。
寿司チェーンのアニサキスのリスクは
寿司チェーンにおけるアニサキスの確率についてですが、一般的には安全対策がきちんとされているため、
当たる確率は非常に低いと言えます。
特に子どもも客層に含む廻転寿司店では、少
しでも危険性があればアニサキスを冷凍により排除する処理が行われます。
また、魚の種類によってもアニサキスの確率は変わります。
最近では温暖化により魚の分布が変わり、新たな種類の魚がアニサキスを保有するようになるという問題も生じています。
例えば、生食可能な鯖や鮭系の魚にもアニサキスが含まれる可能性がありますが、
キングサーモンやアトランティックサーモンのような養殖魚はアニサキスの心配が少ないです。
要するに、スーパーや寿司店の魚に含まれるアニサキスの確率は、店舗の種類や魚の種類により異なり、その店舗がアニサキスに対する適切な処理を行っているかどうかが重要な要素となります。そのため、安心して魚を楽しむためには、各店舗の衛生管理について理解し、適切な処理がなされていることを確認することが重要です。
アニサキスの寄生は食物連鎖で避けられない
アニサキスは食物連鎖を通じて、海の生態系全体に広がっています。
アニサキスは海水中に生息する線虫の一種で、アニサキスが生きるには特定の中間宿主が必要となります。
その中間宿主となるのが魚やイカで、これらの生物がアニサキスの幼虫を体内に持つことでアニサキスは成長を続けます。
クジラやアザラシの体内で成虫になるアニサキス
そしてクジラやアザラシなどの海洋哺乳類がこれらの魚やイカを食べることで、彼らの体内にアニサキスが侵入します。これがアニサキスの最終宿主です。
アニサキスはここで成虫となり繁殖を行い、クジラやアザラシの糞とともにその卵を海中に放出します。
このアニサキスの卵はオキアミ(プランクトン)に取り込まれ、それを食べる魚やイカの体内に侵入し、再びクジラなどがその魚やイカを食べることで、この食物連鎖が閉じられ、アニサキスの生活環が続くわけです。
人間が感染するのは、この食物連鎖の途中、つまり魚やイカがアニサキスの幼虫を持っている状態で、それを生食することで感染します。
アニサキスは人に寄生するのか?
人間はアニサキスにとっては誤った宿主(間違った宿主)であるため、人間の体内ではアニサキスは成熟せず、結果として様々な症状(アニサキス症)を引き起こします。
近年、海水温の上昇という環境変化により、アニサキスが生息する範囲が広がりつつあります。温暖化によってアニサキスの生態が変化し、その結果、感染リスクが高まっているという説があるのです。加えて、またクジラの数が増えることも、アニサキスの生息数や感染頻度に影響を及ぼすと考えられています。
だからと言って、これを理由にスーパーや寿司店での生魚食を避ける必要はありません。重要なのは、正しい知識を持ち、適切な対策を講じることです。
店舗側でも、寄生虫の感染リスクを最小限に抑えるために、鮮度管理や加熱調理などの対策が実施されています。
養殖の魚はアニサキスは安心
養殖魚がアニサキス感染のリスクを低減している理由と、その他の関連情報について解説します。
まずはじめに、養殖魚はその生育環境が管理されているため、アニサキスの寄生リスクが大幅に減少します。これは、養殖魚が一般的に、アニサキスが生息する環境から隔離されて育てられるからです。
天然魚のアニサキスの検出率は高い
海の幸を豊かに享受できる日本では、美味しさと引き換えにアニサキスに気をつける必要があります。特に高級な天然の魚には、この寄生虫が見つかることがしばしばあります。
東京都健康安全研究センターによる調査(平成24-28年度)によれば、魚の筋肉部位におけるアニサキスの検出状況をみると、筋肉部位への寄生は一般的に低いとされています。しかし、内蔵部分にはアニサキスが寄生しやすいという事実が明らかにされています。つまり、アニサキスは内蔵が寄生の主な場所であるため、私たちが通常食べる筋肉部位の感染リスクは低いといえます。
筋肉部位におけるアニサキス検出状況(平成24-28年度)
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/anzen_info/anisakis/tyousa2.html
(※平成29年度以降は筋肉部位の検査は実施されていません)
魚種 | 内蔵部位 | 検出数 | 確率 | 筋肉部位 | 検出数 | 確率 | |
1 | マトウダイ | 25 | 9 | 36.0% | 19 | 5 | 26.3% |
2 | ホッケ | 22 | 9 | 40.9% | 20 | 4 | 20.0% |
3 | ヒラメ | 29 | 4 | 13.8% | 19 | 2 | 10.5% |
4 | アカハタ | 27 | 1 | 3.7% | 22 | 1 | 4.5% |
5 | キンメダイ | 44 | 4 | 9.1% | 31 | 1 | 3.2% |
6 | クロソイ | 28 | 3 | 10.7% | 28 | 1 | 3.6% |
7 | サケ | 7 | 2 | 28.6% | 4 | 1 | 25.0% |
8 | ホウボウ | 31 | 5 | 16.1% | 31 | 1 | 3.2% |
9 | アイナメ | 30 | 1 | 3.3% | 20 | 0 | 0.0% |
10 | アカカマス | 38 | 1 | 2.6% | 38 | 0 | 0.0% |
11 | アカガレイ | 7 | 1 | 14.3% | 5 | 0 | 0.0% |
12 | アカムツ | 8 | 3 | 37.5% | 5 | 0 | 0.0% |
13 | イシナギ | 2 | 2 | 100.0% | 0 | 0 | 0.0% |
14 | エゾイソアイナメ | 11 | 3 | 27.3% | 11 | 0 | 0.0% |
15 | オオニベ | 1 | 1 | 100.0% | 1 | 0 | 0.0% |
16 | オニオコゼ | 3 | 1 | 33.3% | 3 | 0 | 0.0% |
17 | カツオ | 29 | 6 | 20.7% | 21 | 0 | 0.0% |
18 | サンマ | 49 | 2 | 4.1% | 46 | 0 | 0.0% |
19 | シイラ | 6 | 1 | 16.7% | 2 | 0 | 0.0% |
20 | スズキ | 35 | 3 | 8.6% | 26 | 0 | 0.0% |
21 | スルメイカ | 30 | 1 | 3.3% | 0 | 0 | 0.0% |
22 | タチウオ | 28 | 4 | 14.3% | 24 | 0 | 0.0% |
23 | ニシン | 30 | 5 | 16.7% | 5 | 0 | 0.0% |
24 | ブリ | 22 | 1 | 4.5% | 20 | 0 | 0.0% |
25 | マゴチ | 28 | 2 | 7.1% | 27 | 0 | 0.0% |
26 | マダイ | 37 | 3 | 8.1% | 26 | 0 | 0.0% |
27 | マダラ | 5 | 5 | 100.0% | 5 | 0 | 0.0% |
28 | メジナ | 19 | 1 | 5.3% | 10 | 0 | 0.0% |
それでも、気になる点が一つあります。それは、魚が死んでから時間が経つと、アニサキスが内蔵から筋肉部位へと移動することがあるということです。これは新鮮な魚を求める私たちにとって、一つのリスクとなり得ます。このため、新鮮な魚を調理する際には、早めに内蔵を取り除くことが重要となります。内蔵を取り除くことで、アニサキスが筋肉部位へ移動することを防ぐことができ、食中毒を未然に防ぐことが可能となります。
イカのアニサキス 確率は高い?
イカに寄生するアニサキスに関する統計は少ないですが、一部の種類では寄生率が高いと指摘されています。
特に、アオリイカ、コウイカ、スルメイカ、ヤリイカ、ケンサキイカなどの種類に対する警戒が必要とされています。
特筆すべきはスルメイカで、その寄生率が高いと言われています。
一方、スーパーなどで売られているイカは適切な下処理が行われているため、アニサキスがいる確率は比較的低いと考えられます。
しかしながら、自分でイカを釣って調理する場合には、アニサキスに対する警戒が必要です。
さらに、イカに寄生したアニサキスは、沖漬け、塩辛、醤油漬けなどの伝統的な保存法によっても死滅しません。
これらの料理は生のままのイカを使って作られるため、アニサキスのリスクが残ります。
アニサキスのいる魚の見分け方
生の魚を食べる際に気になるのが、アニサキスという寄生虫の存在です。アニサキスが寄生している魚を食べると、食中毒を引き起こす可能性があるのです
。この記事では、アニサキスが寄生している可能性のある魚の見分け方について解説します。
目視で確認: アニサキスを見つける方法
アニサキスは、魚介類の鮮度が高い状態では見つけやすく、魚を細かく観察すれば、その存在を見つけ出すことが可能です。アニサキスの幼虫は白色で、長さは約2~3cm、幅は0.5mm~1mmと、比較的小さなサイズです。しかし、魚の内部を綿密にチェックすることで、糸状や渦巻き状になっているアニサキスを確認できます。
黒いアニサキス? 筋肉に潜むアニサキスとアニサキスの巣の確認方法
魚の種類によっては、筋肉部分にアニサキスが潜むことがあります。特に鯖のような魚では、筋肉に潜むアニサキスや、アニサキスの巣(シスト)を見つけることが可能です。シストは魚の免疫反応によりアニサキスが包まれたもので、時間が経つと黒く着色します。このため、魚の身を細かく観察し、黒いシストを見つけた場合は、その部分を取り除いた上で、生食せずに加熱調理するか、冷凍保存することが重要です。
しかし、注意点として、アニサキスが魚の身に潜り込んでから時間が経っていない場合、シストは透明に近く黒くなっていないことがあります。このような場合でもアニサキスが存在する可能性があるため、見落とさないよう十分に注意してください。これが料理人が、魚を丁寧にさばきながら確認を行っている理由です。
魚介類の鮮度を確認してアニサキスから身を守る
アニサキスは、魚介類の鮮度が低下するにつれて、表面から内臓、筋肉へと侵入していく特性を持っています。そのため、魚介類の鮮度はアニサキスのリスクを評価する上で大変重要な要素です。鮮度が高いうちに内臓を取り除くことで、アニサキスによる食中毒の発症率を下げることが可能です。これは特に、自宅で魚介類を調理する際や、外食で生の魚介類を食べるときには必ず覚えておきたいポイントです。
旬の時期に特に注意: アニサキスによる食中毒のリスク
アニサキスは多種多様な魚介類に寄生しますが、特にサバやイワシには通年でアニサキスによる食中毒が発生しています。さらに、カツオでは4月と5月、サンマでは9月と10月の事例が多く報告されています。これらの事例から見て取れるように、旬の時期はアニサキスのリスクが特に高まる可能性があります。
したがって、旬の時期には特に注意を払い、鮮度の高いものを選び、適切に調理することでアニサキスのリスクを減らすことが可能です。
アニサキスの検出:ブラックライト(紫外線ライト)を利用する方法
冷凍処理がアニサキス対策の基本とされますが、食感や風味を考慮すると生(無凍結)の状態の魚介類を食べることを選択する人も少なくありません。その際には、アニサキスを確実に見つけ出す手段として、ブラックライト(紫外線ライト)が活用できます。
ブラックライトで魚の身を照らすことで、アニサキスは射光するため、肉眼でもその存在を容易に確認することができます。そして、目視検査によって確認したアニサキスは取り除くことが可能です。
つまり、新鮮な生の近海魚のお刺身を食べたいという場合や、飲食店で顧客に提供したいという場合には、ブラックライトの使用は必要不可欠と言えるでしょう。これによって、美味しく、そして何より安心してお刺身を楽しむことが可能となります。
ブラックライトを使ったアニサキスの確認方法:ステップバイステップ
ブラックライトを使用してアニサキスを検出するための基本的な手順は以下のとおりです。
まず、お刺身として食べたい魚を3枚におろし、皮を引きます。アニサキスは腸に多く寄生しているため、この部分を特に注意深くチェックします。
3枚におろした魚を、アニサキスの多く生息する腸の部分を見やすいように上にして、冷蔵庫に1時間ほど寝かせます。このステップは、アニサキスが外に出てくるのを待つためのものです。
魚を冷蔵庫から取り出したら、明かりを落とした暗い場所で、全体をブラックライトで照らします。アニサキスがいる場合、魚の身の表面で青白く発光するため、その存在を確認することができます。
アニサキスが見つかった場合は、速やかに取り除きましょう。これにより、アニサキスによる食中毒のリスクを大幅に減らすことが可能となります。
おすすめブラックライト一覧:安全なアニサキス対策
アニサキス対策に最適なブラックライトを紹介します。釣り魚を捌く際や飲食店での鮮魚の取り扱いに、以下の製品は必見です。使用したい状況に合わせて、最適なものを選んでください。
Alonefire ブラックライト365nm
このブラックライトは、ボディがアルミ合金で作られているため、耐腐食性に優れています。濡れた手でも安心して使用することが可能です。また、長時間の使用や大量の魚の処理中でも壊れにくい、熱放散性に優れた製品です。USBから充電可能なケーブルや、繰り返し使用できる充電式の電池も付属しており、コストパフォーマンスも高い点が魅力です。
MAINENG ブラックライト 365nm
36個のLEDランプを搭載したMAINENGのブラックライトは、均一に紫外線を照射し、魚の身の奥深くまで侵入したアニサキスを見つけ出します。可視光を遮断するガラスフィルターを搭載しているため、小さなアニサキスでもしっかりと発光させることができます。充電式リチウム電池もセットに含まれており、頻繁に釣りに行く方でも電池の購入コストを削減できるのが特徴です。
KOOLBEAM 強力ブラックライト
全長9cmというコンパクトサイズながら、21個のLEDランプを搭載して強い光を放つKOOLBEAMのブラックライト。小さくてもパワフルなこの製品は、ライフジャケットのポケットにも入るサイズで、釣り場に持ち込んで使用するのに適しています。掴みやすいサイズ感なので、アジングなどアニサキスの多い魚を狙う釣り愛好家、特に釣りガールにもおすすめの商品です。
これらのブラックライトを活用して、安全に美味しい魚料理を楽しみましょう。
アニサキス対策!安全な食べ方とは?
新鮮な魚介類は、その鮮度と味わい深い風味が魅力です。しかし、「アニサキスは見当たらないが、生食は心配」という方も多いでしょう。そのような場合、加熱処理や冷凍処理はアニサキス対策として有効です。これらの方法を使えば、安心して魚介類を楽しむことができます。
加熱処理
60度以上で1分以上加熱することで、アニサキスは死滅します。焼き魚や煮魚、鍋料理などでしっかりと加熱すれば、アニサキスを予防することができます。
冷凍処理
一方、冷凍処理も有効な方法です。マイナス20度で24時間以上冷凍することで、アニサキスは死滅します。特に冷凍庫があるご家庭や飲食店では、この方法が手軽に取り入れられます。
もちろん、生食を楽しみたい場合は、前述のブラックライトを用いたアニサキス検査も大切です。しかし、生食でなくても美味しい魚介類を楽しみたい場合は、加熱処理や冷凍処理で安全性を確保しつつ、新鮮な魚介類を堪能しましょう。
まとめ:スーパーの魚のアニサキスの確率は?アニサキスの見分け方を徹底解説
アニサキスは魚介類に寄生する虫で、その存在が私たちの食生活に影響を及ぼすことがあります。特に生の魚を食べる場合には注意が必要ですが、適切な知識と対策を持てば問題なく美味しく食べることが可能です。
スーパーで買った魚にアニサキスが含まれている確率は一概には言えませんが、新鮮な魚介類を選ぶこと、鮮度が落ちるとアニサキスが深く侵入するためできるだけ早く調理することが大切です。養殖の魚はアニサキスのリスクは大幅に減少します。
また、アニサキスは目視でみつけることも可能です。更にブラックライト(紫外線ライト)を使って照らすと、肉眼でより視認可能な程度に発光します。魚を適切に下処理し、肉眼で確認してアニサキスを取り除くことで、安全に生魚を食べることができます。
生食で食べるのが心配な方や手間を省きたい方は、加熱処理または冷凍処理を行うことでアニサキス対策が可能です。アニサキスは60度以上で1分以上の加熱、またはマイナス20度で24時間以上の冷凍により死滅します。
アニサキスの存在は怖いかもしれませんが、これらの知識と対策を行うことで、新鮮で美味しい海の幸を安心して楽しむことができます。アニサキス対策は食の安全を保つために必要な知識であり、その意識を高めることが大切です。